コミュニケーションに対する学生のとらえ方と社会人スキル

コミュニケーション

 就職活動をしている学生に話を聞くと、活動の中で最も難しいと感じたのは「面接」だったという声が非常に多いです。普段からサークルやゼミ、アルバイトを通して、いろんな人と関わり、関係を築いている学生が、どうして面接を苦手だと感じるのか。
 その原因には、緊張・場の雰囲気といったように、これまでに経験したことのない環境が元となるのではなく、周囲の人とこれまでどのように会話をしてきたのかが大きく関与しています。

〇学生はコミュニケーションに対する漠然とした不安

 社会人となるための登竜門、就職試験をパスして、最終的には多くの企業が、最終選考で面接を行います。「会うこと」に何が求められているか。これは、実際に面接を受ける人のとらえ方によって、仮に同じテーマの話をしてもその対応や返答が学生ごとで大きく違います。

 対策をしたい学生は、存分に準備をするでしょう。話すことに自信があれば、さほど準備することはないと考えているかもしれません。しかし、話す相手やその人の印象に一つでもマイナス要素があると、スムーズにコミュニケーションをとる自信が一気に喪失して失敗する。これが学生にありがちなコミュニケーションスキルの不足でしょう。

〇コミュニケーションの基準が「自分」

 コミュニケーションは、相手または複数人と自分との間で、意思の疎通や会話を引き出し、相手を知ることです。そして同時に、自分のことを知ってもらうきっかけでもあります。

 周囲の人の輪で中心にいるような人は、決まって話が上手で、また自分のことをどんどん伝えにかかる積極性があるような人を想像しませんか。会話の面白さは、その人の性格や言い方などによって決まる部分が多いでしょう。しかし、コミュニケーションは、一方的な会話とは全くの別物です。

 自分の話、自分の経験、他に共感して自分のことを話す…。無意識かもしれませんが、自分が会話の基準になっている人こそ、実はコミュニケーションが苦手なのです。

〇コミュニケーションと話す力

 仲間内で楽しく過ごしていると、おおよそが、聞き役か話役に二分されてきます。聞き役の場合、その時の会話をよく覚えており、必要に応じて反応をします。話役の人は、皆で話す時間を切り込んで確保し、視線を自分に向けさせようとします。グループディスカッションなら有効でしょう。

 しかし、話す人の多くは、自分の話す順番が終わると、そのとたん開放的になってしまい、後に誰かが話すことに対して関心が薄れてしまいます。
 話すことが得意な学生は、まず自分が聞き役に回る意識をもって「相手基準に話を聞く姿勢」を持つことが大事です。相手を知るためにまず、会話を引き出して物事を考えるといいでしょう。

〇年上の人とコミュニケーションをする場合

 どんな人とも、学生の時のようにSNSでやり取りすれば情報共有が可能だ!と考えている人は、社会のルールを大まかに学んでみましょう。手軽にスタンプで会話してきた生活から一転し、あらゆる業務内容を共有するために、コミュニケーション・会話が求められます。

 まずは上司や年上の人の話を聞くこと、そして疑問や改善点を修正するために必要なポイントを探りつつ、相手への敬意を忘れないこと。コミュニケーションは、実際に自分がされて嬉しかったことを思い出しながら、相手に対して話(や質問)を引き出すことに意識を集中しましょう。