人材業界、その歴史

人材ベンチャー企業

派遣会社などを含む人材業界は歴史が浅いとおもわれがちですが、実は結構長い歴史があるのをご存知でしょうか。その歴史はどのくらい続いているのか知りたいところでしょう。
今回は、人材業界における歴史について紹介しましょう。

人材業界の始まり

歴史をさかのぼると江戸時代、口入れ屋という業種からスタートしました。江戸や大阪などといった都市圏を中心に普及し、江戸と上方(いわゆる大阪)の大都市圏における中央部の都市機能集約化や全国の大名を江戸へ赴いて歴代の徳川将軍とともに政治を担う、参勤交代制度が大きくかかわっているのではないかと推測されています。

当時は建築業や漁業の需要が高く、労働力がまだまだ足りないことから人を斡旋する仕事の需要が高く、口入れ屋という業種が育ち長き歴史にわたり名前を変えながらも基本的なコンセプトは根強く生き続けることになっていくのでした。

しかし、当時は江戸幕府でしたので中間マージン(いわゆる手数料)の大半を搾取され、雇用者の手元には雀の涙程度の収入しか入らず、また、労働環境についても今では大問題となる奴隷制度そのものの労働環境が、社会問題になるほどで組合が生まれたのもそれを防ぐための取り決めでした。

明治以降

徳川幕府からの大政奉還を受けた皇室は、京の都から江戸へと拠点を移し、名前を東京へと改めるようになるとともに明治維新へ突入し新たな時代へと生まれ変わりました。近代化における産業革命などにより工場が各地に建てられ、労働力が必要になったことから人材紹介の需要は江戸時代よりも高くなりましたが、強制労働などといった諸問題は相変わらずで、政府はその法整備を行うとともに、有料職業紹介に対する基本的規則の制定が行われました。

人材業界のルーツとなる口入れ屋は江戸時代から続いているというのは前述の通りですが、こちらは仕事の紹介でした。派遣という意味では明治時代から行われましたが、中間搾取や労働環境の問題については口入れ屋と何も変わらないというのが現状で、規制については厳格化されました。

戦後は進駐軍の司令官であるダグラス・マッカーサーが始動することになり、それに伴い職業安定法が産声を上げました。目的の一つとしては人材紹介業に対して厳しい規則を制定することで、戦後の民主主義理念に基づく職業選択の自由や守秘義務、差別の完全禁止などといった重要な項目が設けられました。

現代の人材業界、その歴史

1966年にはアメリカのマンパワーが日本に進出したのを契機に、人材派遣市場を開拓しました。約20年後にとなる1986年には政府主導による労働派遣法が国会で成立し、労働者を守ることがメインとなりごく限られた職種のみ許可されました。それから約10年後の1996年には規制が緩和され業務範囲が拡大されましたが、翌年の1997年には対象職種が原則自由化されるなど、人材業界そのものが大きく成長していきました。

2004年には製造業にも派遣職員の投入ができるなど法律も整備されていきましたが、同時に派遣期間を延長するという規制緩和も行われました。しかし、リーマンショックによるワーキングプアや派遣切りなどといった諸問題が浮上し、それまで派遣されてきた人たちがリストラの対象となり、派遣難民などといった社会問題が起こるなど悪い意味で注目されました。

人材派遣がもたらした問題は、その後国会にまでも取り上げられるようになり、国まで巻き込むほどの大問題へと発展していきました。そして2012年には労働派遣法の見直しを名目とした草案では、日雇い派遣や登録型派遣、製造業務への派遣が原則的に禁止され、派遣労働者に対し待遇を改善したり常用雇用へと切り替えさせるなどといった内容でしたが、結局成立にまで至らず現在に至ります。

これからの歴史

先に述べたように、人材業界の歴史は江戸時代から続いているもののその後の見直しなどにより様変わりしてきていることをお話ししましたが、ここでは未来の人材業界について説明しましょう。これから起こりうる社会情勢や経済、それにテクノロジーが発展していくことが、派遣業界の新たな歴史に影響していくことでしょう。

少子高齢化による働き手人口が不足し、若手が少なく定年退職者が増えていくことにより、雇用問題もクローズアップしていくことでしょう。各企業では若いうちから人材を確保するとともに、教育面においても力を注いでいくことが働き手人口をどうやって補っていくかという問題を解決していくことでしょう。また、定年人材の活用により若手を育てながら企業を大きく成長させていくことも、課題となっていくことでしょう。

グローバル化により海外からの人材を積極的に起用していく企業も増加傾向にありますが、問題となるのは語学力で、海外からの方には日本語、日本人には海外の言葉をそれぞれ強化していくことだけでなく、外国の大学や政府と連携しながらも人材紹介や派遣をすることも課題となるでしょう。

最後にAIを活用していくことも、人材業界における未来に大きくかかわるのではということです。確かに仕事を探す方のスキルや性格診断、弱点などを補うために必要なことがありますが、人間ならではの豊かな表情や企業などの環境マッチングなどといった部分の判断はまだ十分ではなく、これらの領域についてはまだまだ人間が活躍していくことから、AIとの共存を図っていくことにより歴史を塗り替えていくことでしょう。

まとめ

人材業界における歴史を振り返ってみましたが、江戸時代からの長い歴史は名前こそ違えど基本的なシステムについては昔も今もそんなに変わっていないのです。しかし、近年において派遣切りなどといった諸問題も浮上してきたのも事実ですし、これからの未来において少子高齢化やグローバル化、そしてAIの導入などにより様変わりしていくことにより、新たな歴史が生まれていくことでしょう。

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