人材業界の歴史から今後の課題を考える

人材ベンチャー企業

人材業界は、日本の経済に大きく左右されてきました。人材業界の歴史は、経済成長の歴史といっても過言ではありません。少子高齢化による影響も、人材業界への影響を受けています。今後の人材業界は、どうあるべきでしょうか。人材業界の歴史から見る今後の課題を考えてみましょう。

人材業界の歴史の始まり

人材業界とは、仕事が商売として成り立った江戸時代からあると考えます。身分制度のあった時代では、支配者と従者の関係であり、個人や集合体の仕事としてではなく、なかば強制的なものでした。商人が確立した江戸時代から本格的な仕事として認知されています。江戸時代では、労働力を必要とする場所に、仕事を必要としている者に紹介する仕事があったのです。

建築関係や、土木関係、商人の奉公先などの紹介として、やはり力仕事が多くの仕事を占めていました。商人の力が発展すると共に、いろいろな種類の仕事も増えてきました。文明や文化が、その時代毎に仕事の形を変えて行くのですが、本質的には労働力を必要とする会社があり、労働にありつきたい個人がいる事で、その仲介役として人材業界も加えた3者が、経済の歴史に貢献してきたと思うのです。

人材業界と労働力の歴史

職業紹介法の制定

大正時代に、第1次世界大戦による好景気がありましたが、終戦後に貿易や産業界に大不況が襲ったのです。労働者団体の要求により国は、職業紹介事業について法的な整備をする「職業紹介法の制定」を行ったのです。

最初は、貧しい人への慈善事業的発想で発足されましたが、失業者の就職確保を図る失業救済の施設の団体として運営さる機関になったのです。職業紹介法は、当初は無料で実施されましたが、運営費を維持する為には、多少の紹介料もやむをえずとなったのです。この考え方は、昭和から始まる本格的な人材業界の形態としての原型ではないでしょうか。

昭和時代 職業紹介所業務の拡充

大正時代からの不況は、昭和時代にも影響を続け、ニューヨークのウォール街で起こった株式暴落が、世界的な経済大恐慌を引き起こし日本もその影響を受けました。職業紹介所には、職員30人に対して1万人を超える求職者があふれて混迷を極めたのです。
そのような状況に、注目される仕事がありました。「履歴書の代書屋」です。求職者の為に、氷屋、そば屋、パン屋などの屋台も仕事として成り立ったのです。職業紹介所は、社会が要請する新しい分野にも、取扱いの幅を広げる為に業務の拡充をしていったのです。

第2次世界大戦が起こると、軍需産業における労働力の需給の影響を受けて、初めて求人数が求職者数を上回りました。これが人材業界の転機となって、「求人の充足」や「所要労働力の確保」が国策としても大きな課題を生んだのです。敗戦国となった日本は、戦争による被害や住居や資源にもかなりの打撃を受けました。

戦後の高度成長期を迎える努力が実って、新産業都市建設促進法により工業整備特別地域が生まれ、自動車や家電産業の成長と鉄鋼業、石油化学工業の発展があり、人材業界は慢性的な人出不足に悩まされます。この頃、「終身雇用」や勤続年数に比例して、賃金が増額する「年功序列制」と労働者が団結して、権利を確保する為の「企業内組合」が三種の神器として人材確保の手段となりました。

昭和後期から平成初期

安定成長期から1980年代には、バブル経済期と呼ばれる時代には、雇用に対しての課題が、公平な人事評価ができないとされ、「職能資格制度」によって、昇進・昇格、給与などを決定するシステムが、「年功序列制」に取って変わるのです。

人材業界は、このシステムに合わせた人材紹介や人材派遣を、「資格制度」に重点を置く事になってきます。専門分野の職業に対する能力や資格を、求人側の会社にマッチングさせる仕組みを作って行ったのです。

バブル経済の崩壊期

バブル経済の崩壊は、長い不況の時代を迎えます。労働力の対価が、アメリカ型成果主義を導入する企業が増えてきました。リストラや早期退職制度や選抜人事などによって組織の再編が行われました。正社員の数を減らす事は、契約社員や派遣社員の活躍の場を広げる事になります。アメリカ型成果主義が結果を出せない事で、優秀な人材を育成する事へシフトするのです。これは、人材業界にも同じ事が言えます。人材派遣の社員の能力を上げる為の教育制度や資格制度が重要になってきます。

デフレ不況の長期化

デフレが定着し経済の低迷は、国際的な企業間競争により、生産拠点や資材調達先の海外移転が経済の中心となってきました。世界的な経済に対応した労働力が求められるようになったのです。働き手の価値観も多様化した為に、団塊世代の大量退職、改正高齢者安定法などによって、新たな労働力への対応が求められています。

まとめ

人材業界の歴史から今後の課題を考えるとしましたが、人材業界は経済の影響を大きく受けてその形態や対応方法も変化してきました。専門分野の求人や海外向けの労働力、人材不足による外国人労働力の教育、IT化に向けた人材業界の役割などが課題として見えてきました。今後の対応に期待するところです。

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