
春は、新しいことが一気に始まる季節。
学生さんは生活が変わり、これまで入っていた現場に来られなくなることもあれば、
逆に「新しくバイトを始めてみようかな」と登録する人も増える時期です。
でも、はじめての現場って、やっぱり不安。
「誰に聞けばいいんだろう」「ちゃんとできるかな」
そんな気持ちを抱えながら、最初の一歩を踏み出す人も多いはずです。
今回は、実際に現場で働くスタッフ・高野さん、そして現場を支えるFD(フィールドディレクター)の
川上さん・渡辺さん・飯島さんに、4月の現場で起こることや、“安心して働ける理由”について聞きました。

派遣って、もっと事務っぽいものかと思っていました
― まず、高野さんがエントリーで働き始めたきっかけを教えてください。
高野さん:
最初は、割と高時給のバイトを探していて、それでエントリーに登録しました。
当時はヤマト運輸さんの神奈川ベースで、14時から22時くらいまでの仕分けの仕事に入っていました。
派遣って、最初は事務の仕事のイメージが強かったんです。
でも実際に入ってみたら、軽作業だったり、積み込みだったり、引っ張る作業だったり、本当にいろんな仕事があるんだなって思いました。
― 実際に働いてみて、印象は変わりましたか?
高野さん:
変わりましたね。
一日単位の仕事って、もっと淡々としているのかなと思っていたんですけど、実際は全然違っていて。
エントリーのスタッフさんって、本当にいろんな人がいるんです。
これが得意な人、あれが得意な人、すごく個性的な人も多い。
僕は引っ張る作業に慣れているんですけど、積み込みがすごく上手い人もいるし、ベテランの方もいる。
そういう人たちが一日だけ集まって仕事をして、終わったあとに「今度ご飯行きたいね」
「また一緒になりたいね」みたいな話になることもあるんです。
ちょっとした“部署”みたいなものができる感覚はありますね。
いろんな人が来る。だからこそ、まとめ方も一つじゃない
― 渡邉さんは、今の高野さんのお話を聞いてどう感じますか?
渡邉さん:
本当にその通りだと思います。
現場には学生さんも来ますし、フリーターの方も、主婦の方も来ます。繁忙期は特にいろんな方が入ります。
だからこそ、みんな同じ接し方ではうまくいかないんですよね。
スタッフさんそれぞれで距離感も違うので、その人に合わせた関わり方は大事にしています。
スタッフさん同士でちょっとしたトラブルが起きることもあるので、その間を取り持つこともあります。
本人は得意だと思っていても、実は別の作業の方が合うこともある
― 川上さんは、現場で人を見るときにどんなことを意識していますか?
川上さん:
やっぱり、その人に合った関わり方ですね。
長年入っていた現場でも、本当にいろんな方がいました。
バリバリやる方もいれば、ちょっと苦手そうな方もいるし、性格もさまざまです。
本人は「これが得意です」と言っていても、実際に見てみると、別の作業の方が合っていることもあります。だから、話を聞くだけじゃなくて、作業している様子をちゃんと見るようにしています。
遠くからでも見ていて、「こうした方がやりやすいかも」「こっちの方が向いてるかも」
と感じたら、なるべく声をかけるようにしていました。
FDがいると、言いづらいことが少しやわらかくなる

― 高野さんは、エントリーの魅力を感じることはありますか?
高野さん:
エントリーのいいところは、やっぱりFDがいて、サポートがすごく手厚いところだと思います。
たとえば、クライアントさんから「ここは直してほしい」という話が入ったときに、それがそのまま自分たちに来るんじゃなくて、一回FDさんが受け止めてくれる。
その上で、「この言い方なら伝わりやすいかな」「これは一気に言わずに、まずここだけ伝えよう」みたいに、ちゃんと置き換えてくれているのをすごく感じます。
一気に全部言われたらしんどいことでも、FDさんが間に入ってくれると、受け取り方が全然違うんですよね。
― 現場で“あるある”な困りごとって、どんなことがありますか?
渡邉さん:
ポジションによって、作業の負荷が違うことですね。
たとえば前の工程の方がちょっと大変だったりすると、流れが止まりかけることがあります。
実際にあったのは、前の方の作業に入ったスタッフさんが、少ししんどそうで、荷物をさばききれなくなってしまった場面です。
そういうとき、直接「追いついていないので変わってください」とは、言いづらいですよね。
だから、そこは「今日は別の作業をお願いしたくて」という形で、自然に別ポジションに移ってもらいました。
その後は、全体の流れもスムーズになりました。
川上さん:
そういう“言いづらいこと”は結構あります。
クライアントさんから来ることもあるし、スタッフさん同士の中で出てくることもあります。
でも、それをそのまま伝えると、「自分なりに一生懸命やってるのに」って傷ついてしまうこともある。
だから、伝わることは大事だけど、伝え方はもっと大事だと思っています。
できるだけ遠回しに、でもちゃんと意味は伝わるように、そこはかなり気をつけています。
「この人とこの人を組ませたらうまくいく」も、ちゃんと見ている
― FDがいてよかったと思うのは、どんな時ですか?
高野さん:
たくさんありますね。その中でも大きいのは、人の組み合わせを見てくれていることです。
何人かで一組になって作業する時に、FDさんが「この人とこの人なら合いそう」
って紹介してくれることがあるんです。実際、それで仕事がすごく回しやすくなったことが何回もあります。
気心が知れている、というのとはちょっと違うんですけど、やっぱり相性ってあるので。
あと、「高野さんはこういう作業がちょっと苦手だから、こっちが得意な人と組ませよう」
とかをちゃんと理解してくれていて、「重いものが向いてる人、細かいピッキングが向いてる人」のように、見て振ってくれているのも感じます。
そういうところで本当に助けられてきました。
4月は、実は“人数”だけじゃなく“空気”も変わる

― 飯島さん、4月の現場ってどんな空気になりますか?
飯島さん:
4月はやっぱり、学生さんが一気に減るんですよね。
3月まで入ってくれていた人たちが社会人になって来られなくなるので、ガラッと変わります。
その分、フリーターの方、ダブルワークの方に助けられることが多くなります。
なので3月のうちからシフト回収を進めて、4月の依頼に対応できるよう準備している感じです。
川上さん:
私は、4月って“初めての人が増える時期”だとすごく感じます。
タイムシートを書きに来る段階で、「どこに行けばいいんだろう」って不安そうにしている方も多いです。
そういう方をいかに見つけて、早くサポートしてあげるか。そこはすごく意識しています。
現場は経験者が1人いるだけでも、安心感が全然違う
― 初回の方が多い現場は、やっぱり大変ですか?
川上さん:
正直、大変ですね。点呼の段階からもう時間との勝負ですし、現場によっては初回者が50人くらいいることもあります。
レクチャーをしながら時間にも間に合わせないといけないので、スピード感も必要です。
でも、ただ急ぐだけじゃなくて、ちゃんと伝わるようにしないといけない。
現場に入ってからも、「商品が見つからない」「どうやって探せばいいか分からない」
という人がいるので、一緒に見て回ることもあります。
渡邉さん:
僕はまだ4月をがっつり経験していないんですけど、初回の方ばかりの現場で、高野さんだけ経験者、みたいな日があって。
そういう時、高野さんが1人いるだけで安心感が全然違うんですよ。
高野さんには「いつも通り、あっちの方お願いします」と任せられるので、その間に僕はほかの方のレクチャーや、安全面の声かけに集中できる。
経験者が1人いるって、本当に大きいです。
高野さん、改めていつもありがとうございます。
4月は、現場の人も、働くスタッフも、みんな少しずつ変わる時期。
だからこそ、不安も増えます。
でも今回の座談会を通して見えてきたのは、現場にはちゃんと見てくれている人がいて、
言いづらいことをやわらかく伝えてくれる人がいて、自分に合う働き方を一緒に考えてくれる人がいる、ということでした。
はじめての現場でも、「分からないままひとりで放っておかれない」その安心感があるだけで、働きやすさはずいぶん変わります。
この春、新しい一歩を踏み出す人にも、そんな現場の空気が少しでも伝わればうれしいです。
